2020/10/29

個展「葉っぱのプリズム」作品紹介②

 24日からスタートした個展「葉っぱのプリズム」の作品紹介の続きです。
(※ 第1弾はこちらからご覧頂けます。)
第2弾では「小さなプリズム」シリーズの前半#1~#5までをご紹介します。
「小さなプリズム」は今回の個展で特別に制作した、会場である「はいいろオオカミ+花屋西別府商店」とのコラボレーション商品です。
元々、お店のオリジナル商品として「森の小さな鏡」という商品があり、箱の内部の左右にそれぞれ鏡と植物のオブジェクトが配置されています。

今回は、本来植物のオブジェクトが配されている所に、自分の絵を代わりに配置させて頂いています。
箱(はいいろオオカミ+花屋西別府商店が制作)+オブジェクト(横山大河が制作)というコラボになっています。

#1~#5の5作品は、お店の古道具の商品である「ゴルショーク」というロシアの古いミルク壺をモチーフとして描いています。
同じモチーフで画材を変えながら様々な描き方にしてみました。

以下詳細です。


小さなプリズム#1 ゴルショーク
箱、鏡、紙、ペン

#1では、ある程度ペンで描いた後、画面を紙やすりで削り、さらに描き込んでいます。
余白の所にもペンの削れた粉を擦りつけて、経年変化した風合いを出すようにしました。

小さなプリズム#2 ゴルショークⅡ
箱、鏡、紙、色鉛筆、鉛筆
#2では、全体を鉛筆で描いた後、ゴルショーク本体部分にだけ色鉛筆を重ねています。

小さなプリズム#3 ゴルショークⅢ
箱、鏡、紙、色鉛筆

#3は色鉛筆のみで描いています。
背景に合わせ、余白部分にも色鉛筆の粉が散ったような描写を入れています。

小さなプリズム#4 ゴルショークⅣ
箱、鏡、紙、透明水彩、色鉛筆

#4は、透明水彩の後に色鉛筆で描いています。
透明水彩ではなるべく水染みを作るように描いて、その間を埋めるように色鉛筆を重ねています。

小さなプリズム#5 ゴルショークとエケベリア
箱、鏡、紙、ペン、色鉛筆

#5のみ、ゴルショークにエケベリアというお花を組み合わせています。
全体をペンで描いた後、一度紙やすりで全体を削り、もう一度ペンで加筆しています。
さらに、お花の部分だけ白の色鉛筆を重ね描き起こして、壺との質感の違いを強調しました。

いかがでしたでしょうか。
画材は様々な物を使っていますが、全体的に綺麗に描き過ぎないように気を付けました。
余白もわざと少し汚したり、紙のカットもカッターで直線に切るのではなく手でちぎるなど、ゴルショークの経年変化の雰囲気に合うようにしてみました。

次回は小さなプリズムの後半#6~#11を紹介していきたいと思います。
また、ご都合付く方は、是非実際に会場でご覧頂けましたら幸いです。