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2025/03/18

個展『暮らしのドローイング』展示のご報告


個展「暮らしのドローイング」にご来場頂きまして、誠にありがとうございました。
たくさんの方にご来場頂き、大変有意義な時間を過ごす事ができました。感謝申し上げます。
今回の個展を開催してみての感想を簡単に述べたいと思います。

「はいいろオオカミ+花屋西別府商店」さんで個展をするのは、今回で3回目になります。
1つのお店としてもとても素敵な、このホワイトキューブとは全く違う空間で展示をするのには「どういった形が最適なんだろうか」と試行錯誤しながら1、2回目の個展をしてきました。

3回目の本展ではドローイングを中心にする事にしましたが、これには作品の強度を下げるという目的がありました。
従来私が主に発表してきた、パネルに貼り色鉛筆で時間をかけて描き込むタイプの作品では、強度が高すぎてお店の空間とのバランスが悪いのではと感じていました。

お店の商品を見渡していく中でそのお店のコンセプトが伝わっていくように、1つの絵をじっくり見るのではなく数多くのドローイングを次々に見ていく中で、自分の視点や絵にしたい事が感じられる方が、この空間での展示の仕方として相応しいのではないかと考えた次第です。
実際に在廊している時にも、そのようにお客様に伝わっているのではないかと感じられる瞬間もありました。

3回もかかってしまいましたが、やっと「はいいろオオカミ+花屋西別府商店」さんで展示をする最適な形としての1つの答えが出せたような気がしています。
また、今回初めて額装も「はいいろオオカミ+花屋西別府商店」さんにして頂きましたが、それもとても素敵で嬉しかったです!

次は違う場所で、色鉛筆で描き込んだ作品の個展ができたらと考えていますので、また描き溜めの日々に戻ります。
皆様に次なる展示の告知ができるように頑張ります!

※会場の風景を動画にまとめました。リンク画像が表示されない方は下記URLよりご覧ください。
〇個展『暮らしのドローイング』記録映像

2024/04/21

二人展「盲点」展示のご報告

本田雄揮×横山大河二人展『盲点』にご来場頂きました皆様、気に掛けて下さいました方々、誠にありがとうございました。
4月20日をもちまして無事会期終了となりました。

また一緒に展示をしてくれた本田雄揮さん(以下本田君)会場を提供してくれたCafeちょくちょく店主の井上直さん(以下いのっち)にも感謝申し上げます。

簡単に今回の展示を振り返ってみたいと思います。
(webサイトにまとめのページがありますので、よろしければそちらも是非ご覧下さい)

まず今回の展示の経緯ですが、本田君もいのっちも中学校の同級生であり、その縁で本展示が実現しました。
本田君とは、以前も一緒に展示をした事があったので、ざっくりとした方針だけ決めて基本的には各自描きたい物を制作しようという事にしました。

実際に展示してみての感想は、本田君の絵も私の絵もカフェの雰囲気に非常にマッチしていましたし、絵同士の調和も取れていたように思います。

『盲点』というタイトル通り、日常の中にある「何気なさ過ぎて気に留められないようなもの」をそれぞれが取り上げ、それが展示された時も違和感なくカフェの風景に溶け込む事で、また日常の一部に絵が戻っていく、というような見え方をしていて面白かったです。
今まで作品の自律性を担保する為に「作品自体に強いメッセージ性が無ければならない」という想いがあったのですが、絵自体が発するメッセージ性を無くす事で見えてくるものもあるのかなぁなどと考えたりもしました。

本田君の作品は新作を久しぶりに見たのですが、予想を超えるクオリティで一緒に展示ができて本当に良かったです。

また、一日だけの在廊の際に急遽カフェスタッフとしてお手伝いをしたのですが、いのっちの働きぶりを間近で見られ、普段接しているいのっちとは違いキビキビした動きで、当たり前ですが「プロだなぁ」と感じました。
在廊日には懐かしい人達にもたくさん会う事ができて、そちらも楽しいひと時でした。

他の2人が良ければ、また展示やワークショップなど是非してみたいと思っています。

これからはまた描き溜めの日々に戻って、皆様に新たな展示のお知らせができるよう頑張ります!
それでは!

2023/06/10

個展「沁み出す光」展示のご報告

個展「沁み出す光」にご来場頂きました皆様、気に掛けて下さった方々、誠にありがとうございました。
6月3日をもちまして無事会期を終了致しました。
今回の個展の振り返りを簡単にしてみたいと思います。

まず、会場となったPrinted Unionさんでは2018年以来の2回目の個展でしたが、今回は新作展という形で開催することができ良かったです。
前回の2018年の時には、お誘いを頂いてから制作時間を十分に取る事ができず、やむなく新作と既作を混ぜる展示になってしまったので、すごく心残りがありました。
5年間もかかってしまいましたが、新作展としてリベンジを果たせてすごく晴れやかな気持ちです。

作品自体については、描き方やコンセプトなど今までと大きく変わらないので、この感じで今後も続けていこうと思っています。
ただ、今までは「何か自分ならではのコンセプトがちゃんとなきゃ駄目だ!」と考えていたのですが、最近は「もうそんな独創的じゃなくて普通で良いな」という思いでいます。

コンセプトに関しては、美術家として独創的であるべきという思いがずっと強くあったのですが、最近は正直に思う普通なこと(この風景綺麗だなぁとか)を少し自分なりの視点を入れて、そこを突き詰めて描いていくので良いのだと思えるようになってきました。
突き詰め方はとことんまで鋭く突き詰める必要があるとして、今回の個展に出品したものに関しても、そのような考えを強く押し出すようにしています。

今年は1年に2回も個展をしたので、自分のペースとしては忙しかったです。
この後は少しのんびりして、作品の事について考えを巡らせたり描き溜めをしたりして過ごしたいと思います。
また展示のお知らせができるように、引き続き制作に励んで参ります。

最後に個展の記録動画を作りましたので、こちらでも楽しんで頂けましたら幸いです。
どうぞよろしくお願い致します。
動画が表示されない方はこちらからご覧下さい。

2023/02/07

個展「風景持参3」展示のご報告

1月22日に終了しました個展「風景持参3」にご来場頂きました皆様、気に掛けて下さった方、また町田パリオスタッフの方々、誠にありがとうございました。
今回の個展について簡単に振り返ってみたいと思います。

まず、今までと比べて大きい会場で展示できた事で、改めて色々な時期の自分の作品を客観的に見る事ができました。
それぞれの時期での作品の傾向や特徴などを、今の自分の方針と照らし合わせて考える良い機会になったと思います。

また絵画作品と共に、横山商店、映像(横山ラジオ)なども同時展開できたのも良かったです。
良くも悪くも多少のカオス感がありましたが、自分の色々な面を知って頂けたのではないかと感じました。
駅近のビルという立地もあり、様々な方がご来場下さり、色々なご意見ご感想も頂けました。

今後は、まず5月に予定している新作個展に向けてしっかりと準備を進めて行きます。
さらに、その先々の個展に向けてのアイデアや自分の作品の方向性についての考えも深めていきたいと思っています。

風景持参3を終えた今「絵画らしさ現代美術らしさを備えた作品」よりも、凡庸に見えたとしても「自分が本当に良いと思える実感が伴う表現方法やモチーフ選び」を優先したいと考えています。

また、これから展示を通して色々な方に出会える事を楽しみに、今後も制作に励んで参ります!

最後に、展示の様子を動画にまとめましたので、よろしければ是非ご覧下さい。
※動画表示されない方はこちらからご覧下さい。

2022/08/01

「11名の絵描き達の小さめな絵画の作品展 SUMMER STAGE」展示のご報告

出品していましたグループ展「11名の絵描き達の小さめな絵画の作品展 SUMMER STAGE」は7月31日をもちまして無事終了しました。

ご来場頂きました方、気に掛けて下さった皆様、誠にありがとうございました。
今回はパネルに紙を貼ったいつもの作品に加え、ドローイングも多数出品したので、普段より色々なタイプの作品がご覧頂けたのではないかと思います。

ドローイングはあまり実物を発表する機会が無いので、このグループ展で展示の機会を頂けて良かったです。
今回のドローイングと同じモチーフで今後本画として制作し、次の個展の時に発表しようと計画しているものもいくつかあるので、ドローイングとの違いも是非見て楽しんで頂けたら嬉しいです!

今年はもう展示の予定は無いので、また制作の日々に戻り、描き溜めを頑張っていきたいと思います。



2022/04/07

「小品展 SEASONs -spring-」展示のご報告

出品していましたグループ展「小品展 SEASONs -spring-」は4月1日をもちまして無事終了しました。
ご来場頂きました方、気に掛けて下さった皆様、誠にありがとうございました。
自分の作品の展示風景を簡単に紹介したいと思います。

○張り子の虎
年始の干支イラストや張り子の虎Tシャツの原画です。

○パッタイ&鯖の味噌煮
どちらも料理モチーフという事で、並べての展示となりました。
鯖の味噌煮の方は、マットを布マットにしてテーブルクロスのような雰囲気を出してみました。
いつも額装をお願いしている数寄和さんに持って行った際に「鯖の味噌煮は庶民的な料理だから、こういったテーブルクロス風なものはどうか?」と提案して下さり、このマットに決めました。
自分でもとても気に入っています。


今の所、これ以外の今年の展示予定は無いので、引き続き個展に向けての描き溜めを頑張っていきたいと思います。

2021/08/10

「ギャラリーへ行こう2021」展示のご報告

参加していたグループ展「ギャラリーへ行こう2021」は8月8日(日)を持ちまして無事終了しました。

会場にお越し頂きました皆様やウェブ上で作品をご覧頂きました方、また気に掛けて下さった方ありがとうございました。

このグループ展では作品販売も行っていたのですが、密かに売れ残ったら次の個展でも展示しようかと思っていた所、ご購入頂けたとギャラリーの方からご連絡頂きました。
これを励みにまた作品制作を頑張っていきたいと思います。

また、制作過程のコマ撮り動画も作りましたので、よろしければこちらも是非ご覧下さい。


※動画が表示されない場合はお手数ですが、こちらからご覧下さい。

2021/06/08

個展「風景持参2」展示のご報告

先日終了しました個展の様子をウェブサイトにまとめました。
ご興味のある方、下記リンクより是非ご覧下さい。
また、振り返りの文章を本ブログにも転載します。


<個展の振り返り>

横山大河個展「風景持参2」にご来場頂きました皆様、気に掛けて下さった皆様、誠にありがとうございました。
緊急事態宣言下での開催に不安もありましたが、感染予防対策をした上で、多くの方にご来場頂き大変貴重な機会となりました。
これを励みにまた制作にまい進して行きたいと思います。
 
とはいえ、遠方であったり外出に不安があるなど、ご来場が難しかった方もいらっしゃると思います。
この展示のまとめページと共に展示の記録映像も作りましたので、よろしければ是非そちらもご覧下さい。

風景持参2 記録映像
 
今回の個展は、同じ場所で今後、色鉛筆画講座をする事が予定されており、その講師紹介という意味も兼ねていたので、新作展ではなく既作展という形をとりました。
過去様々な年代のものを並べて違和感がないかと少し心配していたのですが、実際に会場に並べてみたらほとんど気にならず、すんなりと展示の構成を決める事ができました。
 
自分でもかなり久しぶりに見る作品もあったのですが、それぞれの作品で局地的に試している事や描き込みの密度の違いこそあれ、根本的な主題やモチーフ自体は昔から大きく変わっていないのだなぁと再認識しました。
 
また、既作展でも何か1つ新作も展示したいと思い、ギャラリーのガラス壁面に公開制作という形でマジックペンで絵を描かせて頂きました。
タイトルロゴやガラス越しにみえる風景をモチーフに、制作しながら思いつくままに進め、道行く人に見られながらの制作は、緊張感もありましたがとても楽しく新鮮な体験でした。
小学生の「なんか描いてるー!」と言いながら自転車で走り去っていく姿が印象に残っています。
 
さらに今回は、自分の絵を使ったグッズを通信販売している「横山商店」も同時展開しました。
絵画作品がある場所とは少しゾーン分けし、グッズ販売のスペースに。
普段は通販しかしていないので、実際にお客様に手に取って頂き反応を見られた事はとても嬉しかったです。
今回は絵画作品との同時展開という形でしたが、ゆくゆくは少しずつ商品を増やしながら「横山商店」だけでの個展や出店もしてみたいと考えています。
 
色々と夢は膨らみますが、まずは6月から始まる色鉛筆画講座の準備をしっかりとしていきたいと思います。
色鉛筆画は時間がかかり、一朝一夕で上手く描く事は難しいですが、最初は色を重ねる事で表現できる色の複雑さや楽しさの一端を体験して頂ければと考えています。
ご興味のある方、是非ヘルツアートラボさんのページをご覧下さい。

ヘルツアートラボ スクールページ
 
最後に、ありがたいことに次の個展の予定も決まっていますので、その展示に向けて新たなテーマをたずさえながら、またコツコツと描き溜めの日々を過ごしていきたいと思います!

2021/06/02

個展「風景持参2」終了しました

5月30日をもって個展「風景持参2」は無事会期終了しました。
終了から少し時間が経ってしまいましたが、搬出など諸々終えて、やっとひと段落した所です。

会期中はこのような時にも関わらず多くの方にお越し頂きました。
ご来場頂きました方、気に掛けて下さった方、誠にありがとうございました。
御礼申し上げます。

とはいえ、こんな時期でしたので、遠方で来ることができない、外出に不安があって観に行けないなどの声も頂きました。
なので、少しでも会場の様子が伝わればと思い、前回の個展に続き今回も個展の記録映像を制作しましたので、ご来場頂けなかった方は、よろしければ是非ご覧下さい!
またもや手作り感満載の動画ですが、楽しんで頂けましたら幸いです。
個人的には、タイトルオープニングの際に、ガラスにうっすら写り込んだ「頑張って撮影する自分」がお気に入りポイントです。

さらに後日、自分のウェブサイトにも個展のまとめ&振り返りページも作ろうと計画していますので、そちらも併せてご覧頂けましたら嬉しいです。

また、制作の日常に戻り、新作をコツコツ描いて行きたいと思います!


※動画が表示されない場合はお手数ですが、こちらからご覧下さい。

2021/01/12

個展「葉っぱのプリズム」展示のご報告

昨年11月に個展を終えてから、あれやこれやとバタバタしていたらあっという間に年を超えてしまいました。
少し時間が経ってしまいましたが、個展の様子をホームページにまとめましたのでご紹介します。
まとめのテキストは本ブログにも転載しますが、写真など詳細はリンク先をご覧頂ければと思います。



<展示を終えて>

個展「葉っぱのプリズム」にご来場頂きました皆様、誠にありがとうございました。

このような状況の中でも多くの方にご来場頂き、大変嬉しい時間が過ごせました。

展示を終えて感じた事・考えた事を振り返ってみたいと思います。

 

まず、今回の個展は本来20205月開催予定でしたが、緊急事態宣言発出により延期を余儀なくされ、10月の開催となりました。

多くのイベントが中止となる中でも延期という形できちんと開催させて下さり、会場の「はいいろオオカミ+花屋西別府商店」さんにはとても良くして頂きました。

また、冒頭にも書きましたがコロナウイルス感染拡大が終息しない中、観に来て下さった方にも本当に感謝しております。

この場をお借りして御礼申し上げます。

多くの方に実際の作品をご覧頂ける事、会場でお客様とお話しできる事がとてもありがたい機会なのだと改めて実感しました。

 

また、展示が延期となり5ヶ月の空白期間が出来たので、その間にできた事もありました。

会場のオーナーさんからの提案を受けてのコラボ商品共同制作です。

「小さなプリズム」と名付けたこの作品は、オーナーさんが作った「鏡が入っている箱」に、自分の絵をセットした物です。

箱を開くと自分の絵が鏡に写り、図像がダブルイメージに。

 

絵画とは開かれた窓である。とは昔から言われていますが、「窓に見立てたフレームから見える虚像=絵画」が鏡に写る事で、さらなる虚像としてもうひとつ複製される。という構造はとても面白いと思います。

また、多くの場合触れる事を禁じられている絵画作品が、箱に入っているので直接持つ事ができるというのも、絵画の在り方として大変気に入りました。

自分だけの考えでは、このような作品を作ろうとは思わなかったので、今回このコラボ商品を制作できとても良かったです。

 

その他、箱以外の絵画作品もお花や古道具が並べられた会場の様子に合わせてモチーフを選び、場の雰囲気と合うように意識して作品制作を行いました。

実際に作品を配置してみても、お店の雰囲気と調和していて、狙った事が実現できたのではないかと思います。

 

一方で、展示が終わった今振り返ってみると、そんなになじんでしまって良いのかという考えも同時に浮かんできています。

会場のお店に並べられたお花や古道具と自分の作品は、もっと商品VSファインアートとして対立して見えても良かったのではないかとも感じています。

調和が取れすぎる事で、自分の作品がお店のインテリアとなり、作品の主張が弱く見えてしまうような事態が起きていたのかも知れない。ある程度商品と作品との摩擦が起きても良かったのではないか。そこから生まれてくる新たな作品の見え方やお店の空間の変化という事もあったのではないかという反省も生まれました。

 

今回狙った「会場の雰囲気に合わせた作品制作」は、一定の効果を上げられたと考えていますが、自分の作品の主張と展示空間への意識、そのバランスや調和については今後も改善が必要と感じました。

とはいえ、今回の反省もやってみなければ分からなかったので、展示の度にあっちに振れたりこっちに振れたりしながら、その度に考え、そこからまた新たな良いものが生まれるよう1つずつ作品を積み上げていこうと思います。

2020/11/02

個展「葉っぱのプリズム」終了しました

昨日、個展「葉っぱのプリズム」が会期終了となりました。

ご来場下さった方、気に掛けて下さった方、誠にありがとうございました。
このような時期にも関わらず、沢山の方に来て頂く事ができて、大変嬉しく良い経験をさせて頂きました。
御礼申し上げます。

また、会期終了後も期間限定で箱の作品をはいいろオオカミ+花屋西別府商店さんにて通信販売で取り扱って頂ける事となりました。
さらに、絵画作品も数点お店に数週間程度飾って頂けるとの事です。
ご興味のある方や会期中に見逃してしまった方など、是非ご覧下さい。

○はいいろオオカミ+花屋西別府商店 通信販売サイト

最後におまけとして、今回の個展で一番大きい作品「葉っぱのプリズム #3」の制作過程動画を紹介します。


※動画が表示されない場合はお手数ですが、こちらからご覧下さい。
○制作過程動画

今回の経験を活かして、また新たな制作に励みたいと思います!

2020/11/01

個展「葉っぱのプリズム」作品紹介⑤

 24日からスタートした個展「葉っぱのプリズム」の作品紹介の続きです。

 ※ 第1弾はこちら
 ※ 第2弾はこちら
 ※ 第3弾はこちら
 ※ 第4弾はこちら

今回で最後の作品紹介となります。

最後の作品紹介では、会場の記録映像を作ってみました。
初めての動画作成だったので、手作り感満載ですが、どうかご容赦下さい。
(最高画質でご覧頂かないと、多少画像が荒れているかもしれません。)

遠方の方やご都合付かなかった方に、本動画で少しでも会場の様子を伝えられたら幸いです。

展示のまとめについては、会期終了後改めてホームページにて掲載したいと考えていますので、出来次第このブログでもご案内したいと思います。
併せてご覧頂けましたら嬉しいです!

また、本日最終日ですので、ご都合付く方は是非ご来場下さい。
どうぞよろしくお願い致します。


※動画が表示されない方は、お手数ですがこちらよりご覧下さい。

2020/10/31

個展「葉っぱのプリズム」作品紹介④

  24日からスタートした個展「葉っぱのプリズム」の作品紹介の続きです。
 ※ 第1弾はこちら
 ※ 第2弾はこちら
 ※ 第3弾はこちら

第4弾では個展のタイトルにもなっている「葉っぱのプリズム」シリーズをご紹介したいと思います。

今回、はいいろオオカミ+花屋西別府商店での展示をするにあたって、2回目という事もあり、会場の雰囲気に合わせた新作の制作をしてきました。
なので、植物やお皿のモチーフを多めにしています。

しかし、お花をモチーフにはほとんど選びませんでした。
それには、お花は当然鑑賞されるものとして存在していて、それよりは葉っぱなど普段見落とされがちなものにフォーカスしたいという理由があります。

何気ない風景やものにハッとした瞬間を作品にしたり、逆に作品に描く事でその対象が特別に感じられるようにしたいと考えています。
そう言った意味もこめて「葉っぱのプリズム」というタイトルを付けました。

下記それぞれの作品の詳細です。


葉っぱのプリズム #1
パネルに紙、色鉛筆
#1では、奥の小さい葉っぱと手前の大きな葉っぱで描き方を変えています。
小さい葉っぱは模様のように平面的に描いて、キワの処理のみで重なりだけ少し出しています。
大きい葉っぱは写実的に描写しています。
また、全体的に補色をあまり使わず彩度を上げて描くようにしました。

葉っぱのプリズム #2
パネルに紙、色鉛筆
#2では、夕焼けの光の移り変わりを空だけでなく、手前の木の表現でも表してみました。
葉っぱの描写を、1枚1枚色相を変えてパズルのピースのようにパチパチっとした感じで塗り分けました。
葉っぱのプリズム #3
パネルに紙、色鉛筆
#3では、全体に光が充満しているような感じを表現しました。
いつも割と1枚の絵の中で色相を対比させるような描き方が多いのですが、この作品ではそれをせず、緑色のトーンや彩度の変化のみで柔らかい光が表現できるように心がけました。


いかがでしたでしょうか。

次回は個展最終日になりますので、少し違った作品紹介の仕方で締めくくりたいと思います。

また、ご都合が付く方には実際に会場で作品をご覧頂きたいです!
どうぞよろしくお願い致します。

2020/10/30

個展「葉っぱのプリズム」作品紹介③

 24日からスタートした個展「葉っぱのプリズム」の作品紹介の続きです。
 ※ 第1弾はこちら
 ※ 第2弾はこちら

第3弾では、昨日に引き続き「小さなプリズム」シリーズの後半#6~#11までをご紹介します。
こちらは、前半の5作品とは違いモチーフは風景や静物など様々です。
他の絵画作品と同じように、自分が気になったものを選んでいます。
また、箱についてもモチーフに合わせた模様や色を自分でペイントしました。

今回、お店の方の提案でこのような箱型の作品を初めて制作したのですが、とてもいい機会を頂いたと思っています。

本来、虚像で実体を持たない絵画が(厳密にはパネルなどの支持体はありますが、普通絵を見る時にそこは意識されないので)箱に入る事で、立体作品とは言わないまでも、物としてそこに存在する事ができるというのは、何か今後の作品制作で違う展開ができそうな気がしています。

また中に鏡が入っているので、虚像としての絵が、さらに鏡に反転した虚像として写りこむという2重構造も面白いし、絵が中に入っている事を知っている人ならば、箱が閉まっている時でも頭の中で絵のイメージを思い浮かべるというのも、さらに構造の複雑さを増しているように感じます。
まだ、この事についてよく考察できていませんが「虚像としての絵とはなにか」の考えを深めて行く良いきっかけになったと思っています。

さて、少し話がそれてしまいましたが、下記に#6~#11の詳細をご紹介します。

小さなプリズム #6 生垣
箱、鏡、紙、ペン、色鉛筆

散歩中に人の家の生垣観察をするのが好きなので、その中からひとつ選んで描いてみました。
技法的には、葉の部分はペン、壁の部分は色鉛筆で描き分けています。

小さなプリズム #7 葉
箱、鏡、紙、色鉛筆
展示期間中はちょうど紅葉の季節でもあり、お店のモチーフとも親和性があるので紅葉を描きました。
葉っぱに合わせて背景も薄く色鉛筆で塗っています。
箱のペイントも、なんとも言えない色が出せて気に入っています。

小さなプリズム #8 水辺のカフェ
箱、鏡、紙、透明水彩
#8では、透明水彩のみで描きました。
最近は色鉛筆以外の画材も色々試しながら模索しているので、その一環として水彩のみに挑戦してみました。
小さなプリズム #9 カルガモ
箱、鏡、紙、パステル、色鉛筆
好きな作家で坂口恭平さんという方がいるのですが、その方が最近描いているパステル画に影響を受けて、自分でも描いてみたいと思いパステルで制作しました。
画材模索の旅の一環でもあります。
細かい描写がどうしても出来なかったので、部分的に色鉛筆を使用しています。

小さなプリズム #10 鉄塔と千切れ雲
箱、鏡、紙、色鉛筆
#10ではちぎった紙に分割した画面でひとつの作品としています。
他の作品でも、紙がきれいな四角ではなく、ちぎって不定形にしているものがありますが、この作品ではさらに切り離しました。
画面の四角い形は結構強いと思っているので、モチーフによっては不定形の方が良いのではないかと今回試してみました。
また、人の視線も四角ではなく不定形に風景を切り取っているようにも思うので、画面の矩形についても今後模索して行きたいと考えています。

小さなプリズム #11 葉Ⅱ
箱、鏡、紙、色鉛筆
最後の#11では箱のサイズがその他の物と変わり、小さいサイズになっています。
また、箱の開閉も左右ではなく上下です。
お店のオリジナル商品としても色々な形を模索しているという事で、一番最後に渡された箱がこちらです。
箱が小さいとより宝物感が強くて、このタイプも素敵だなと思います。

いかがでしたでしょうか。
次回は個展タイトルにもなっている「葉っぱのプリズム」シリーズを紹介していきたいと思います。

展示は今週の日曜までです。
ご都合付く方は、是非実際に会場でご覧頂けましたら幸いです。

2020/10/29

個展「葉っぱのプリズム」作品紹介②

 24日からスタートした個展「葉っぱのプリズム」の作品紹介の続きです。
(※ 第1弾はこちらからご覧頂けます。)
第2弾では「小さなプリズム」シリーズの前半#1~#5までをご紹介します。
「小さなプリズム」は今回の個展で特別に制作した、会場である「はいいろオオカミ+花屋西別府商店」とのコラボレーション商品です。
元々、お店のオリジナル商品として「森の小さな鏡」という商品があり、箱の内部の左右にそれぞれ鏡と植物のオブジェクトが配置されています。

今回は、本来植物のオブジェクトが配されている所に、自分の絵を代わりに配置させて頂いています。
箱(はいいろオオカミ+花屋西別府商店が制作)+オブジェクト(横山大河が制作)というコラボになっています。

#1~#5の5作品は、お店の古道具の商品である「ゴルショーク」というロシアの古いミルク壺をモチーフとして描いています。
同じモチーフで画材を変えながら様々な描き方にしてみました。

以下詳細です。


小さなプリズム#1 ゴルショーク
箱、鏡、紙、ペン

#1では、ある程度ペンで描いた後、画面を紙やすりで削り、さらに描き込んでいます。
余白の所にもペンの削れた粉を擦りつけて、経年変化した風合いを出すようにしました。

小さなプリズム#2 ゴルショークⅡ
箱、鏡、紙、色鉛筆、鉛筆
#2では、全体を鉛筆で描いた後、ゴルショーク本体部分にだけ色鉛筆を重ねています。

小さなプリズム#3 ゴルショークⅢ
箱、鏡、紙、色鉛筆

#3は色鉛筆のみで描いています。
背景に合わせ、余白部分にも色鉛筆の粉が散ったような描写を入れています。

小さなプリズム#4 ゴルショークⅣ
箱、鏡、紙、透明水彩、色鉛筆

#4は、透明水彩の後に色鉛筆で描いています。
透明水彩ではなるべく水染みを作るように描いて、その間を埋めるように色鉛筆を重ねています。

小さなプリズム#5 ゴルショークとエケベリア
箱、鏡、紙、ペン、色鉛筆

#5のみ、ゴルショークにエケベリアというお花を組み合わせています。
全体をペンで描いた後、一度紙やすりで全体を削り、もう一度ペンで加筆しています。
さらに、お花の部分だけ白の色鉛筆を重ね描き起こして、壺との質感の違いを強調しました。

いかがでしたでしょうか。
画材は様々な物を使っていますが、全体的に綺麗に描き過ぎないように気を付けました。
余白もわざと少し汚したり、紙のカットもカッターで直線に切るのではなく手でちぎるなど、ゴルショークの経年変化の雰囲気に合うようにしてみました。

次回は小さなプリズムの後半#6~#11を紹介していきたいと思います。
また、ご都合付く方は、是非実際に会場でご覧頂けましたら幸いです。

2020/10/25

個展「葉っぱのプリズム」作品紹介①

24日からスタートした個展「葉っぱのプリズム」。土曜日曜と沢山のお客様にご覧頂きました。

観に来て下さった方ありがとうございます。

また、先のブログで予告していた通りweb上での作品紹介もしていきたいと思います。

今回は、その第1弾として「はいいろのは」シリーズをご紹介します。

「はいいろのは」はタイトルの通り、葉っぱをモチーフとしてモノクロを主体として描いた作品です。

しかし、ただのモノクロではなく、黒の中に色々な質の黒・グレートーンを模索したり、少しだけ色を入れる事でよりモノクロの色幅を広く見せられないかといった事に挑戦した作品になります。

はいいろのは #1
パネルに紙、ペン、色鉛筆
#1では、ある程度ペンで描いた後、画面を紙やすりで削る事で黒色を柔らかくできないか、と試してみたものです。
その後、ペンで加筆すると共に隙間を埋めるように色鉛筆の色を差し込んでいます。

はいいろのは #2
パネルに紙、ペン、ジェッソ、色鉛筆
#2では、ペンである程度描いた後、アクリル絵の具のジェッソを全体に薄く塗る事で黒色が柔らかくできないか試しています。
その後もう一度ペンで加筆し、背景と葉脈だけ銀の色鉛筆を重ねています。

はいいろのは #3
パネルに紙、ペン、ジェッソ、色鉛筆
#3では、雨に濡れたアスファルトの色を出すために、アスファルトの真っ黒の部分以外に銀の色鉛筆を重ね、鈍く光るようにしています。
葉っぱは、有彩色の色鉛筆を重ねグレーの色になるようにして、銀の色鉛筆とは違ったグレートーンを作るようにしています。
アスファルトの白い石は、部分的にジェッソで白く描き起こしています。

いかがでしたでしょうか。
引き続き、また後日他の作品も紹介していきたいと思います。

また、残りの会期も皆様のご来場お待ちしております!

2019/05/07

東京インディペンデント2019 展示のご報告

出展していました「東京インディペンデント2019」は5月5日(日)を持ちまして会期終了となりました。
ご覧頂きました方、気に掛けて下さった方、ありがとうございました。

途中会期変更などもあり、見たかったけど見れなかった方もいるかも知れませんし、公募や展示の仕方も変わった形でしたので、公募の経緯や搬出入、会場の様子などをつらつらと紹介したいと思います。


1.公募の経緯


今回の展示はツイッターを見ている時にふと発見しました。
アンデパンダン(無審査で参加意思のある人は誰でも出品できる)形式だったので、面白そうだなと興味を持ちました。

ホームページを見てみると、一応webサイト上で事前登録し参加表明ができるという形だったのですが、事前登録なしでも当日持ち込みで参加可能となっていました。
そのため、会場が混沌とする事は容易に想像でき、自分の作品はそういった所では見てもらいにくい事は自覚していたので、参加するか大分悩みました。

しかし、この展示が第1回目という事と、会田誠さんやOJUNさんなど著名な方も参加表明をしていた事、東京藝大が会場である事から最終的には参加を決め、搬入の5日前ほどに事前登録を行いました。


2.搬入まで


自分の参加表明を決めるまで、なかなか詳細な搬入の仕方が出ずヤキモキしていたのですが、搬入の一週間前程に詳細な搬入方法が発表されました。

それは、当日、まず受付で搬入番号をくじ引きし、その番号が呼ばれたら(運営側のツイッターやインスタグラムで番号が告知される)搬入→展示を行うというものでした。
番号によっては搬入までかなり待つことも予想され、少し不安でしたが「まぁ当日参加も可なので仕方ないのかな」とその時は思いました。

当日、朝7時から搬入番号のくじ引きは可能でしたが、朝早すぎて辛かったので私は11時に抽選を受けました。
番号は「315番」。
私が抽選を受けた時点で140番位までの人が搬入可能となっていたので、これは相当待つなという感じでした。

その後お昼を食べたり、上野公園を散歩したりして15時30分位に搬入可能となり、会場に入り展示作業を行いました。
結構壁は埋まっていましたが、少し高めではあったけど何とか見やすそうな位置を見つけ、無事搬入を終えました。

搬入→展示自体はすぐ終わったのですが、いかんせん待つ時間が長かったので、かなり疲れてしまい、若干このシステムに怒りを覚えました。
後から聞いた話では7時に抽選を受けた人でも、2時間くらいは待ったとの事です。


3.会期スタート


会期スタートは4月13日(土)からの予定だったのですが、展示作品調整などの理由で5日間延期され、4月18日(木)からのスタートになりました。
当初の予想を大きく超える作品が展示されたため、消防法がクリアできず、作品の位置をずらすなどの対処が必要だったためと思われます。
出品数は600点を超えたそうです。

展示の様子はこんな感じでした。
●1F 映像作品やインスタレーションっぽい作品が中心でした。

●2F 絵画作品、立体作品が中心。タワーを使って壁面に飾り切れない作品を展示していました。


私の作品は、2Fの一番奥の壁右側で真ん中よりやや高めの位置に展示していました。(赤枠内の2点です)

新作はこれです。


やはり予想していた通り混沌としていましたが、スタッフの方の苦労が窺え、思ったよりはゴチャゴチャし過ぎている事はないなという感じでした。
私は1時間くらいで見てしまいましたが、じっくり1つひとつ見ようと思ったら、結構な時間が必要になると思います。


4.搬出


予想を超える作品数が出品されたことで、搬出も当初1日だったものが3日間に拡大されました。
またそのため、展示の最終日の時間も17時→14時クローズに変更され、会期終了直後から搬出可能となりました。

私は、最終日に展示を見てそのまま搬出をする予定で当日会場に向かいました。
搬入で長い事待たされたので、搬出もある程度の待ち時間を覚悟して行ったのですが、予想に反してあっという間に搬出を終えられました。
搬出開始すぐに行ったのが功を奏したのでしょうか。


5.参加してみた感想


展示を見た感想は、ある程度分かっていましたが、無審査なのでやはり雑多な印象は拭えませんでした。
色々な作品が蠢いているパワーみたいなものは感じましたが、それよりも1つひとつの作品のクオリティの差であったり、向いている方向性の違いの方が気になってしまい、自分はネガティブな印象の方を強く持ってしまいました。(そして、自分の作品はやはり力不足で埋もれていました…。無念です)

もしまた次の機会があるなら、搬入と会期スタートまでにもっと時間を設けて、出品された作品をどのように配置するか運営側が決める、という展示の仕方でも良いのではないかなと感じました。
その方がある程度流れが出来て、もっと作品が良く見えるのではないかなぁと個人的には思います。

しかしながら、話に聞いた事はあったものの「アンデパンダン展」というものに参加した事は無かったので、会場の様子や会期変更などのトラブルも含めて参加して良かったと思っています。
また、開催自体に多少の不安もあったので、無事に会期が終えられて今はホッとしています。(運営の方もお疲れ様でした)

どのような作品を作りどのように展示するかだけでなく、その展示自体にどんな意味付けをして、搬入出も含め会期をどのように構成していくかという事を深く考えさせられる良い機会でした。